<演目>
ウェーベルン:管弦楽のための5つの小品 作品10
シューベルト:交響曲 第4番 ハ短調 D.417 「悲劇的」
<演奏>
指揮:ジョナサン・ノット
ピアノ:佐藤卓史
コンサート・マスター:大谷 康子
前日の体調不良もすっかりよくなり、コンサートが楽しめると思った矢先、近所のコンビニで床の水拭きをしていたところで転倒してしまい、時計のバンドが外れ、手に怪我をおってしまいました。
幸い怪我は擦り傷で済みましたが、コンビニの対応が非常に悪く、コンサート前なのに嫌な思いをしながら会場へ。
何かと最近はアクシデントが多いようですね。
久々のオペラシティ、今日もこの前のミューザほどではないものの、人がやっぱり少ない。7~8割といったところでしょうか。
わずか6分のウェーベルンの後、アタッカでシューベルトの4番が「ドワァァァーン」と鳴り響く。ここで今までとの大きな違いに気づく。
ノットが求めていた「ドイツ的なダークな響き」がオケに根付き始めていた。
スダーン全監督の元で鍛えられた東響、元々小編成では定評があったけど、バンベルク響のCDで聴いたようなかっちりしたドイツ的なシューベルト。
そして、ウェーベルンとシューベルトとアタッカで持ってきたノットはさすが。
ウェーベルンとシューベルトの間に拍手を入れてしまうと、どうしてもウェーベルンが他のプログラムに比べて浮いて聴こえてしまう。それを防ぐことでウェーベルンの「布教」もやってのける智将ノットの面目躍如といったところだろう。
後半のブラームスも重厚なサウンドは健在。佐藤さんとノットの掛け合いで白熱したクライマックスだったが、中間部から終楽章まで自然な流れで気付いたら白熱していた、といった感じで、これまたノットマジックにやられてしまった。
終演後はシューベルトのCDにサインを頂き、ラジオで聴いたゲヴァントハウスとの「英雄の生涯」とBRとのブル7がすごくよかったことを伝えると
「君も忙しいね!僕もだけどね♪」
との返しに彼はそういやイギリス人だったんだ、と思い出すのでした。
次は6月!
ブーレーズのノタシオンから。この曲も好きな曲なので楽しみです。