コンセルトヘボウ主義

世界最高のオーケストラ、コンセルトヘボウのことを中心に、個人的に注目している演奏家や音源について書いていきます。

【コンサート】インキネン/日フィル シベリウス、マラ6@サントリーホール 2014/6/28(Sat)

ちょっと遅くなりましたが、感想を。

 

<演目>
シベリウス交響詩『夜の騎行と日の出』
マーラー交響曲第6番

<演奏>
指揮:ピエタリ・インキネン
日本フィルハーモニー交響楽団

昨日とはうって変わって大編成、しかも自分が大好きなマーラー
しかし、連日の寝不足で何度も意識が飛びかけました。

インキネンの解釈はドイツ的ないわゆるうねりを伴うマーラーとは一線を画した演奏。
テンポがかなり遅めで、一つ一つのパートが明瞭でやりたいことが伝わってきたました。
ただ、自分の体調のせいなのか分かりませんが、都響と比べると贅沢だけど、欲を言えばインキネンが求める音楽に精度が追いついていない感じがしました。
特にスケルツォあたりはあまりにもテンポが遅くて、時計をチラチラと見てました。
 
アンダンテからはようやく演奏に集中することができ、この曲の美しさを堪能出来たと思います。ここでもたっぷりと歌わせるインキネン。しかし粘着性はない。
フィナーレはややオケがスタミナが切れたのか、最初の一発目のハンマーの後に金管が辛そう。しかし、二発目のハンマーの後は立て直し、最後の力を振り絞って最後まで突き進む。
 

演奏に若干注文があったとはいえ、特に金管とパーカッションが絶品で、若き首席ホルンの日橋さんのべらぼうな巧さと安定感、そして木琴、あとはなんといってもこの曲の主役といっていいハンマー。

終わった後はサイン会が終わるのを待って、マエストロから写真とサインをゲット。
ネットラジオで聴いたメルボルンリングの話をしたら、目の色を変えて喜んでいました。

汗一つかかないようなアクションが少ない貴公子インキネンの指揮。
後ろから見てるとティーレマンのアクションを小さくしたような姿です。でもあそこまで棒はうねらず、あくまでタクトは楷書体。
しかし、曲から出るオーラが凄い。やはり只者ではないですね。
秋にやるマーラーの7番が楽しみです。