東京都交響楽団 第794回 定期演奏会Bシリーズ
指揮:オリヴァー・ナッセン
ピアノ:ピーター・ゼルキン
<曲目>
ナッセン:フローリッシュ・ウィズ・ファイヤーワークス(1993)
シェーンベルク:映画の一場面への伴奏音楽 op.34
武満 徹:精霊の庭(1994)
ブラームス:ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 op.83
今週は先週に続きナッセンでスタート。火、金がコンサート、木はオペラ、水が飲み会とスケジュールがパンパンな上に、仕事では結構大きなトラブル抱えてて毎日MTGなので定時で上がれるか毎日勝負な状態だけど、今日は綺麗にあがることができた。
ナッセンが杖をついて指揮台に上がる時、必ず指揮台に杖をかけ、指差し確認をする。
会場から少し笑いが漏れる。
前半の現代音楽が先週に引き続き鳥肌モノ。特にナッセンの「フローリッシュ・ウィズ・ファイヤーワークス」ってたったの4分なのに、あらゆる音が凝縮されていて、透明で冷たい空気を切り裂くような都響サウンドの面目躍如。
続くシェーンベルク、武満徹も絶品。
前半だけでお腹一杯。
対して、後半。
息子ゼルキンは用意されたピアノと同様、少しくすんだ音に、この曲にしては少し弱めなタッチ。そして遅めのテンポ。
ナッセンと都響はよくサポートしたと思う。
オケも巧く、特に1番有馬さん始め、3番ホルンの岸上さんのホルンが非常に巧い。
ただ、普段と違い遅めのテンポをとっているせいか、縦の音に凄みがなく、第2楽章などは重心が高かった。
そして、座ってる位置がよくなかったのか、なぜかホルンパートだけが分離して聴こえた気がした。
それでも、第3楽章はチェロの独奏に導かれ、至福のひととき。
終演後はマエストロの出待ち。ゼルキンはサインNGらしい。
マエストロは本当にお話し好きで、ファンが持ってきていたCDを見ては喜んで、色々話してくれる。
ブラームスやセーゲルスタムのような風貌で、ファンフレンドリーである。
何でも振れる人ではないだろうけど、現代音楽と都響との相性は抜群だと思う。
さて、明日は飲み会、明後日は久々のオペラ鑑賞、「ラインの黄金」である。