コンセルトヘボウ主義

世界最高のオーケストラ、コンセルトヘボウのことを中心に、個人的に注目している演奏家や音源について書いていきます。

【コンサート】インバル/都響 第九@東京文化会館 2015/12/25(Fri)

指揮/エリアフ・インバル
ソプラノ/安藤赴美子
アルト/中島郁子
テノール/大槻孝志
バリトン/甲斐栄次郎
合唱/二期会合唱団

 

2015年最後のコンサートはインバルの第九だった。

この演奏が3つ聴いた第九の中で一番しっくりきたし、インバルの揺るぎない説得力は段違いであった。

大編成で演奏し、ピリオドとはかけ離れた、一昔のような編成。

ところが、これが実によかったのである。

第1楽章から、非常に音の密度が濃く、楽器を隅々まで鳴らす。

特に木管がギラギラ輝くところも素晴らしかったといえよう。

 

第2楽章も弾力のある響きで、第3楽章はインバルが声を上げて歌いながら、濃厚なカンタービレを聴かせてくれた。

 

そして、第4楽章。

スコアの隅々に光を当てながらも、聴き手に迫り来る圧倒的な内容と迫力をもって締めくくった。合唱が特に優秀なのも特筆すべき点であったといえよう。