2月8日(木)。
旅も残すところあと3泊4日。
9時頃起床。
朝ごはんはいつもどおりで。
この日は17時からオペラなので、たっぷり充電すべくお昼寝した。
いよいよ後半のクライマックスである。
バイエルン国立歌劇場へ。ホテルからは電車含めて15分くらい。
ベームの胸像があることを知った。
席は4等席だけど、ピットも見えるし、最前列なので特にいうことはなし。
ただ、荷物は預けるようにと隣のお客さんにも注意されてしまったので、気をつけないとな。
日本から来たの?と英語で聞かれて、
「そう、このオペラ観たくて半年以上前から楽しみにしてて、先週のジークフリートもここの下で聴いていたよ」
なんて会話をしてみたり。
キリル・ペトレンコの指揮はジークフリートと同様、従来のワーグナー像には囚われることなく、スコアにゼロベースで光を当てて、そこから音の結晶を作り出していくような緻密があったが、重量感は今回のほうがあったと思う。
また、作品の好みもあるけど、演奏や演出の完成度も含めて、個人的には「ジークフリート」のほうが上だったように感じられたし、「神々の黄昏」のテーマの難しさについて深く考えさせられた気がした。
演出は東日本大震災のニュース映像をスクリーンに出して、神々の崩壊を予感させるものだったが、良くも悪くも斬新で好き嫌いは分かれるかもしれない。
歌手はハーゲンとブリュンヒルデの歌唱力が圧巻の一言。
他の歌手も素晴らしいのは言うまでもないが、歓声が大きかったのはこの2人に対してだった。
帰りは15分くらい電車が止まったが、待っていたら動き出した。
ホテルに戻り、いつものメニューを注文。
もうミュンヘン最後の夜なんだな、としみじみ。
明日は昼頃にベルリンに向けて出発し、ベルリン・フィルのコンサートを楽しんで、翌日朝のフライトでいよいよ帰国。
さすがに日本食が恋しいが、帰るまで我慢したほうが喜びが増すと思って我慢した。