東京交響楽団
指揮:ジョナサン・ノット
今年の冒頭から楽しみにしていた、ノット/東響のプログラム。
メタモルフォーゼンは東響自慢の弦が美しかった。
ノットもこんなに小編成なのに、棒をもたずともキューを出し続ける。
ちなみに休憩中に先日の都響を振られた飯守泰次郎さんを発見したので、この前の演奏会の感想を伝えにご挨拶。
1番痺れたのはメインのブルックナーの7番。
この曲はヤンソンスがBRを振る予定だったのをノットが代役を務めた演奏をネットラジオで聴いていたので、イメージは湧いていたが、東響とは実演ということももちろんあるが、恐ろしいほどの音の緻密さと弦と管のバランスの良さ。
語弊を恐れずにいえば、ノットがインタビューでしていたチェリビダッケから宗教性を排したかのような演奏だった。
あくまで前半のテンポはスローで細部への拘りは持つが、全体の理性は保つ。彼のマーラーや現代音楽へも通ずるところがある。
一方、後半は前半に比べてテンポが速めで、戸惑いが感じた人がいるとすればここかも。 3月の演奏された3番に似たパワフルな表現。第1楽章も最終楽章もチェリビダッケのように和音を伸ばすことはしない。
終演後はノットの出待ち。 BRの演奏のことも伝えたかったが、しばらく頭が真っ白でタイミングを逃してしまった。
一方で、いつも出待ちされる方々の顔をすっかり覚えてしまったw
それにしても、こんな短期間で東響はこんなに凄い表現力を身につけたのだろうか。 去年の4月のマーラーは重心が高く、オケが困惑しながらノットに振り回されている感じを受けたが、とても同じオケとは思えない。
来週の川崎は行くのが厳しそうなので、次は7月か。