今日も #万難を排して


今日発売のマラ9のCDも無事ゲット。
ノットと都響は今回が初共演。スクリャービンの音響効果を意識したのかもしれないが、東響時代にノットがこだわっていた対向配置は今回は封印されていた。
冒頭の《フィンガルの洞窟》は、やや安全運転という印象。もちろん整ってはいるのだけれど、まだノットと都響との間に少し距離があるようにも感じた。
その空気が変わってきたのが、ブルッフ《スコットランド幻想曲》。
辻彩奈さんは冒頭から、伸びやかなのに実に心地よい美音。音に芯はあるのに耳へ刺さってこない。この人って、こんなに柔らかく美しい音を出すヴァイオリニストだったのか、と改めて驚いた。そして、それを支える吉野直子さんのハープも恐るべし。
第2楽章では、どうやら2nd Vnの弦が切れるハプニングがあり、ヴァイオリンを持ち替える場面もあった。それでも演奏は揺らがない。
そして奇しくも、その第2楽章あたりから都響の音が一気に乗ってきたように思う。それまで少し感じていたノットとの距離が縮まり、オーケストラ全体がひとつの方向へ向かい始めた感覚があった。
アンコールはエルガーの『愛の挨拶』
葵トリオも得意にしている曲。
後半のストラヴィンスキーは、響きの感触がスクリャービンに近いところもあり、いい意味で「いかにもストラヴィンスキー」という感じが薄い作品。その響きが、最後のスクリャービン《法悦の詩》へ自然につながっていくプログラムだった。
そして《法悦の詩》は、とにかくトランペット陣がうますぎる。
伊藤駿さんがソロ、岡崎さんが2nd、首席の高橋さんが3rdだったように見えたが、この並びなら本当に豪華。あれだけ金管とオーケストラ全体が膨張していく作品なのに、音がただ煩くならない。
かなり音響が飽和しやすい曲であり、ホールでもあると思うが、ノットと都響は耳に刺さらないギリギリのレンジまで鳴らし切っていた。そのコントロールは見事だった。
まだ初共演らしい距離感を残したまま弾いていた印象は否めない。それでも、都響の基礎能力の高さをここまで引き出したのは、さすがノットというべきだろう。
そして元同僚でもあるコンマスの水谷さんとの時間は、見ていてなんとも幸せそうだった。

ノットと伊東裕さん

水谷さんとがっつり握手

伊東マニア

アンコール
終演後は出待ち。
ノットは、私の顔を見るなり、
「あれ、髪黒くなった?!😂」
伊東裕さんのときとまったく同じリアクションをされる😂
「来週のブル6で会いましょう」
と言ってお別れ。
来週も楽しみ。


























