指揮/小泉和裕
ヴァイオリン/イザベル・ファウスト
曲目
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 op.64
R.シュトラウス:家庭交響曲 op.53
今年第2弾のコンサートは小泉/都響であった。
自分が現役でもっとも好きなヴァイオリニスト、イザベル・ファウストが聴ければ十分と思っていたが、小泉さん/都響ともに誠実にサポートに回っている感があり、ファウストへの敬意と受け取ったのである。
アンコールは初耳、クルターク:ドロローズであった。
さて、後半の家庭交響曲。
実はあまり小泉さんにいいイメージはなく、以前大植さんの代役で「悲愴」を振った時の印象が強く、カラヤンの(劣化)コピーという印象が強かったが、残念ながらそれを今回も痛感してしまったのである。
特に今回は800回目の演奏会、プログラムにカラヤンのアシスタントを勤めていた頃のエピソードが書かれており、「カラヤン直伝」という思いが一人歩きをしていたように感じた。
冒頭から金管が派手に外し、それ以降もオケのほうを見ようとはせず、ひたすら下を向きながら手を上下させていたのである。
インタビューの中で「カラヤンさんはR.シュトラウスからのアドバイスかは分かりませんが、最後にリダルダントをかけるんですよね。それには物凄い迫力がありました」と語っていたが、それまでコピーするとは思わなかったといえよう。
楽団員も冷めた顔をした人が多く(特に2ndVnトップの双紙さんの表情を個人的にはオケ側の満足度のバロメーターにしている)、団員からも少なからず不満の声が聞こえた。
サイン会はファウストが先に現れ、少なくとも自分がいた時間には小泉さんは現れなかったのであった。
小泉さん、ブルックナーは素晴らしいそうなので、その時だけは来てみようと思う。