日フィルの定期演奏会に行ってきました。
今日はプラハ交響楽団の音楽監督就任が決まった、インキネンの指揮による、マーラーの7番。
シベリウス:交響詩《大洋の女神》
マーラー:交響曲第7番《夜の歌》
技術的にも芸術的にも難解とされるこの曲で、インキネンは実に見通しの良い演奏を繰り広げていました。
特に日フィルは金管パートが強みですが、今日は弦の力強いしなやかさが光っていて、全体的にバランスの良いサウンドだったと思います。
白眉は第2楽章と第4楽章の2つの「夜の歌」
ホルンの日橋さんが、もう凄すぎて言葉が出ないレベル。絶対にブレない高い安定感。朗々と鳴るソロパート。
演奏が終わった後もインキネンが真っ先に立たせて、ブラボーの嵐を浴びていました。
演奏全体ではシベリウスの美しさもさることながら、マーラーは立ち上がりこそ、トランペットやトロンボーンに硬さや重心の高さが目立っていたものの、第1楽章中盤から立て直し、インキネンの意図を的確に汲み取っていたと思います。
明日は行けませんが、今日の演奏よりもずっと良くなるはずです。
アフタートークでは来期以降の予定も発表されていました。
レパートリーも広がるし、ソリストもかなり豪華になる模様。
インキネンはまさに王子という風貌で、フィンランド訛りが一切ない、綺麗な聞き取りやすい英語でした。
来週の公演はフランス物ですが、今日のアプローチはそれも意識しているのかな、とも思いました。今日の演奏の余韻に浸りながらも来週が楽しみです。