土砂降りの大雨。
東海道新幹線が運転見合わせるほどの大雨らしい。
会社は午後休にして、万難を排して、演奏会へ。
昨日、伊東さんと話したら「あまり売れてないんですよね~」とのこと。
平日にオールチェコプログラムで、メインはドヴォ3だと日本人受け悪いかも。
自分も来週のブルックナーの逆だったら、どれだけよかったかなと思ってしまった。
それは演奏始まる前までの話。
都響は7年ぶりらしい。
最後ではなかったけど、確かハルサイやって、マラ1をやろうとしたけど、フルシャの都合でキャンセルになって、そのリベンジをやってっていうタイミングでコロナ禍だったと思う。
その間にN響に客演したり。
色々あったんだろうなぁと思わされる。
その間にフルシャはベルリン・フィルやウィーン国立歌劇場にも呼ばれるスターに。
スクリーンの向こうで聴いた、ブル4の冒頭からしてヤバい進化しているのは知っていたので、実演を聴いておこうと思った。
ちなみにフルシャを最後に聴いたのは、前回の欧州遠征をした2018/12以来。
この時は地元チェコフィルを聴いたときだった。
結構遅くまで出待ちして、サインをお願いしたら、「奥さん待たせてるからあまり時間ないけど」と言いながらもこの笑顔で応じてくれた。
もう周りにほとんど人がいなかったので、自撮りだったな。
今日聴いた感想を言ってしまえば、このチェコで聴いた時よりもフルシャの充実ぶりがすごくて、鳥肌が立ちっぱなし。
以前からデュナーミクのつけ方、見通しの良さには定評があり、その点からも都響との相性はよかったが、弱音と音の柔らかさを引き出すパレットの数が圧倒的に多くなっていた。
冒頭のスメタナのファンファーレにしても、決して威圧的にならず、力強いんだけど、絶妙な有機的な音。
スメタナってこんなにいい作曲家だったんだんぁ。
フルシャが全力で伝えようとしていることが分かる。アクションは全然派手じゃないんだけど。
2曲目のヤナーチェクはフルシャ自身の編曲らしいが、実によく出来ている。
場面転換の弦の使い方、木簡の艶やかさが素晴らしい。
そして、何より驚いたのはドヴォ3。
この曲はおそらく実演では聴いたことないけど、CDでは何度も聴いたことがあるので予習なしで行った(いつも予習はしないけど)。
冒頭のメロディーからTpが鋭く入るパートも、Tpの音が実に心地よい。
全く飽きずに緩むことなく、それでも心地よく最終楽章まで聴けた。
世界の頂点に登り詰めようとする指揮者が、お国ものを日本で聴かせようとするんだから、よほど自信があったし、譲れないポイントだったんだろうなというのがよく分かった。
逆にベルリンなどではこういうプログラムは聴けないだろうし、まだの方は明日絶対行くべき。
舞台では細かいキューイングなどはなかったが、この後夜に紀尾井ホールに居合わせたチェロの伊東さんと話す機会があって、「フルシャのリハってどうでした?」って聞いたら、「もう最初から最後まで通しで、細かくでみっちりで疲れましたw」とのこと。
やっぱり相当緻密なリハがあったんだなと。
じゃないとあんな演奏本番でいきなりできないか。
来週はデジタルコンサートホールで聴いたベルリンとのブル4が忘れられないので、足を運びたいんだけど、木曜日チケットが出れば行けるかも、くらい。
金曜日はチケットが割と出てるけど、金曜は仕事があって外せないんだよなぁ。
なんとか行けるようには調整してみるけども。