万難を排して、17時半頃に溜池に移動。
今日は午後半休。
真央さんは結構久々。前回は大阪のタメスティとのシューベルトかな。
それ以降にもあった気はするけど。
今回ロトは自身のスキャンダルでオラモに交代。
個人的にはロトの音楽は大好きなので、聴けないのは残念。
お客さんは結構真央さんをテレビで知った感じの層が多かった。
でもマナーはしっかりしていたと思う。
絹で包み込むような上質なタッチで緩急を自在につけて、この知られた名曲でも目から鱗状態。
オラモとオケも全力で支える。
ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団はロトのマーラーを聴いていていいオケだなと思っていたが、想像以上に芳醇な響きを大切にしている感。
決して角が立たないし、大雑把な言い方をすれば日本のオケだと読響に方向性が近い。
ただ、日本のオケには出せないトルクたっぷりな高級感は日本のオケには出せないと思った。
オケも対向配置でその良さを感じた。
アンコールは聴いたことない局だと思ったらグラズノフだった。
曲目だけ聴くとすごい組み合わせだけど、違和感は全然なかった。
後半はマーラーの5番。
オラモが得意にしている曲。
ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団は音色が実にいい。
冒頭のTpソロは最後で落ちてしまった。聴いていると息の長いソロフレーズが落ちてしまう模様。
あまりオケは気にしていなさそうだけど。
ただ、それを補うように音の厚みとオラモの間合いを取った指揮がすごい。
大きな音は鳴っているのだが、刺さって聴こえるところが決してないので、長時間聴いていても全く苦にならないどころか、至福の時間だった。
第1-2楽章はフレーズごとの間合いを多めにとって、「巨匠」って感じのスケールの大きな演奏。
金管は音色がいぶし銀なんだけど、特にトロンボーンが力強さと美しさを兼備していて実に素晴らしい。
第3楽章に入る前に少し休憩。3部構成を意識した曲の運び。楽器も再チューニング。
オラモといえば、個人的にはバーミンガム市響を振ったシベリウスなんだけど、あそこで斬り込むように速いテンポで振っていた時とは音楽も見た目も別人。
第3楽章は少しキズのあった金管も安定してきて、テンポが上がってむしろ安定してきた。
第4楽章は思ったよりテンポが速め、でもその後にアタッカで入った第5楽章が(それまでと比べると)アップテンポだったので、伏線としてはよかったと思う。
第4楽章からオラモは棒なしで振ったが、この方が明快だった感はあるかも。
斬れ味よりは音の厚みと芳醇さで押し切る。
ヴィルトゥオーゾ・オーケストラが好きな人は好かないかもしれないが、聴いてて疲れないのも大事だなと思った次第。
自分も年取ったのかな。
マラ5が終わったあたりで21時20分だったけど、アンコールあり。
シューベルトのロザムンデ序曲だった。
お腹いっぱいなコンサートだった。
この公演でマラ5が始まる時に、先日の葵トリオのブルーローズのチケット、コンビニ払い忘れて流してしまったことに気付く。
知人には本当に申し訳ないことをしてしまった。
どなたか余りをお持ちでしたら、譲っていただけると幸いです。
明日はインバル/都響でタコ13「バビ・ヤール」
この曲聴くのもかなり久々。