今日も万難を排して。
昨夜のサントリーホールに続き、本日は東京交響楽団の本拠地・ミューザ川崎シンフォニーホールへ。同一プログラムを異なる音響空間で2日連続で聴くという贅沢な聴き比べとなった。

昨日と今日で最も強く実感させられたのは、ミューザ川崎というホールの持つ圧倒的な「音の解像度」の高さ。

サントリーホールのふくよかでブレンドされた残響も魅力的だが、ミューザのもたらすクリアで立体的な音場空間に入った瞬間、すべてのパートの輪郭が鮮やかに立ち上がった。特に角野隼斗のピアノと東響の木管セクションの絡み合いは、息をのむほど惚れ惚れする美しさ。カプースチン特有の複雑に交錯するパッセージにおいて、ピアノのアタックの粒立ちと木管の艶やかなソロが見事なコントラスト。
演奏のアプローチそのものにも明確な変化が感じられた。
昨日は初日ということもあってか、全体としてフレーズごとにかっちりと枠組みを構築していく構築美が前面に出ていた印象だったが、今日の演奏は、オーケストラもソリストもより解き放たれ、音楽が前へ前へとダイレクトに客席へ飛び込んでくる強烈な推進力と生々しさに満ちていた。
角野隼斗の軽やかで芯のある打鍵、ショスタコーヴィチを思わせる鋭利なリズムの切れ味が、ミューザのダイレクトな音響によって極限まで引き出されていた。東響の優れた機能性と、ブリューズが引き出す俊敏なレスポンスが完璧に噛み合った、まさに本拠地ならではの名演だった。


今日はプリューズのカーテンコールはなかったが、プリューズとの相性は疑いもなく、このオケが心の底から好きだと言っていた。
再演も楽しみだし、次はどんなプログラムを持ってきてくれるんだろう。