アンデルシェフスキのピアノリサイタル@オペラシティに行ってきました。
<プログラム>
・J.S.バッハ:イギリス組曲第3番ト短調BWV808/フランス風序曲ロ短調WV831
・シューマン:精霊の主題による変奏曲/幻想曲ハ長調op.17
以前、都響でフルシャと共演した時からとても気になっていたピアニスト。
やっぱり行きたくなって、先週チケットを入手。
圧巻はバッハ。
バッハは最近になって聴けるようになったものの、元々苦手で、聴き手を縛り付けるような張りが強い硬派な演奏が多い感じでしたが、アンデルシェフスキのピアノはどの曲においても、常に高貴で繊細。それがバッハではうっとりしてしまうようなタッチで、実に至福のひと時。
シューマンの幻想曲、シューマンのピアノ曲の中で一番好きですが、これまた息遣いが見事。
フォルテでも決してうるさくなることはなく、常に高貴で極めて高い品格と繊細さを持ちあわせているのがアンデルシェフスキの凄いところ。
アンコールからはベートーヴェンから3曲。
こういう領域に達するのって、技巧以外の『何か』が必要なんでしょうね。それが何なのか、演奏中に考えながら聴いていました。答えは出ず。
先週のバッティストーニとは対照的な静かな感動がありました。